レースを選ぶ陣営
ジャパンカップダートは、ジャパンカップ、2011年度世界で唯一の障害レース国際招待競走として新たに位置づけられた中山グランドジャンプと並ぶ、国内で3レースしかない貴重な国際招待レースの一つになります。
ただこのレース、国際招待レースとしての役割をきちんと果たしているかどうかについては少々疑問点が挙げられます。
一つ目の問題点は、開催時期にあります。
世界各国の一流名馬が出走登録するものの、アメリカ勢にとっては最高峰の目標レース、ブリダ―ズカップ・クラシックのすぐ後ということもあり、登録しても出走は回避する陣営が多いからです。
二つ目はコースですが、1800mという中途半端な距離が、中距離とマイルを得意とする馬の両方にとってあまり出走したくない距離となっている事と、アメリカのコースは全て左回りであることから慣れない右回りのコースでの戦いは不利となることもあり、出走をためらう陣営も多いのです。
さらに、もう一つの問題点は馬場ですが、芝・ダートそれぞれに表面が荒れたときの修復が不可欠となります。
ダートの場合、芝よりは手間はかかりにくいのですが、騎手・馬共に健康や環境面で被害が出る恐れのある砂埃や、雨が降った時に水たまりが出来て危険という問題点があります。
世界的にも、このコースコンディションの維持は重要な課題となっており、近年芝・ダート両方のコンディションを理想的に保つ事の出来る馬場の開発が行われ、オールウェザー(全天候型の人工馬場)が導入され、ドバイワールドカップやブリダ―ズカップなどはこれを導入して開催されます。
アメリカの競走馬などは、馬の為にオールウェザーの競馬場でのレースを選ぶ陣営も増えつつあり、国内でも大井競馬場でも導入を検討してはいますが、まだまだダート路線の充実や、ダートレース自体の取り組みも中央競馬は後れを取っており、更なる改革や研究が必要と言えます。
そうしなければ、海外からの有力馬の参戦が今後増えるかどうか、国際招待競走としての意味合いを持たせることが出来るかどうかにも疑問を感じてしまう事になるでしょう。